日本語教師の資格・日本語教育能力検定の合格率と難易度

日本語教育能力検定試験 難易度 合格率

 

日本語教師になるには、医師や教員のような明確な資格はありません。そのため公的な資格ではありませんが日本語教育能力検定試験への合格を採用基準としているところが多いです。

 

試験は年1回実施、毎年多くの人が受験します。では肝心の合格率はどうでしょう?平成28年の試験実績を見ると、以下のような数値でした。

 

受験者数

4,934人

合格者数

1,231人

合格率

24.9%

 

数字だけを見ると4人に1人も合格できていないことになります。難易度は高くないと言われる日本語教育能力検定ですが、なぜこんなに合格率が低いのでしょうか?理由としては以下の3つが考えられます。

 

受験資格・制限がない

誰でも、何歳でも、どんな職業でも、勉強していてもしていなくても受験できます。そのため受験者数の母数が増えたことが、合格率が下がっていると考えられます。

 

独学での勉強が難しい

普通の資格試験と違い、人にものを教えるための検定試験です。そのため自宅でテキストや問題集だけをこなす勉強法では限界があるため、合格率を下げる要因になっています。

 

試験範囲が広い

試験内容は文法や構造・日本文化・言語学・教育制度・歴史など幅広く、暗記だけでは対応できない問題も出題されます。そのため付け焼刃で学んだ人が不合格となるケースが多いです。

 

日本語教育能力検定試験の過去5年間の合格率の推移

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日本語教育能力検定試験の受験者数は平均で5,000人前後です。平成23年の5,700人をピークに減少傾向にありましたが、平成27年度は4,700人を超え、前年度よりもやや増えました。

 

試験実施年

合格率

平成27年

22.8%

平成26年

23.5%

平成25年

22.9%

平成24年

23.0%

平成23年

26.6%

 

過去5年間では平成23年の合格率26.6%が最も高く、おおよそ22%前後で推移しています。過去10年間を見ても合格率は20%前半で推移しており、年に1度しかない試験に合格するには、それなりの勉強量が必要です。

 

日本語教育能力検定の試験範囲

 

日本語教育能力検定試験の試験範囲は、次の5つの分野に区分されています。

 

社会・文化・地域

日本の社会と文化、異文化適応・調整、日本語教育史、言語政策など

言語と社会

社会文化能力、言語政策、社会言語学・言語社会学、待遇・敬意表現、言語・非言語行動など

言語と心理

談話理解、言語の習得過程、ストラテジー、異文化受容・適応など

言語と教育

実践的知識・能力、コースデザイン、教授法、評価法、誤用分析、教材分析・開発、コミュニケーション教育など

言語一般

般言語学や対照言語学、世界の諸言語、日本語の構造、音声体系、文法体系、言語運用能力、社会文化能力など

 

試験範囲は非常に広くなっていますが、全分野の問題が出題されるわけではありません。しかし出題の可能性を考えれば、当然すべての範囲をカバーしておく必要があるでしょう。

 

試験科目の合格基準点数

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日本語教育能力検定試験は1日で行われ、3部構成となっています。試験は240点満点となっており、基本的にマークシート方式ですが、一部で記述式での回答となります。また、解答時間のトータルは4時間ですが、途中に昼休憩をはさむ構成となっています。

 

試験T

日本語教育の基礎知識が問われます。90分で配点は100点です。

 

試験U

音声に関する知識・能力が問われます。音声を聞いて回答するリスニング問題です。30分で配点は40点です。

 

試験V

日本語教師としての総合的な知識が問われます。マークシート方式と一部記述式問題があります。120分で配点はマークシート80点、記述式20点の合計100点です。

 

合格基準点数は正解率70%前後と言われています。

 

試験Vの記述式問題の配点は20点となっています。240点満点の20点は約1割弱なので、これだけで勝負できる配点ではありませんが、記述式問題の出来が合格を左右すると言っても過言ではありません。ここでの点数は重要です。

 

各試験の平均点はどれくらい?

 

全体の70%程度の点数獲得が合格ラインとされる日本語教育能力検定。では平成28年受験者の平均点はどれくらいだったのでしょうか。

 

試験種別

配点

平均点

試験T

100点

60.5点

試験U

40点

24.3点

試験V

(マークシート)

80点

47.9点

試験V

(記述)

20点

12.5点

合計

240点

161.0点

 

満点の240点の70%を合格ラインと仮定すると168点必要です。それに対し全体の平均値は161点ですので、平均点数は合格ラインに届いていないということになります。

 

合格率を上げるためのポイント

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日本語教育能力検定試験は合格率が例年20%程度と、易しい試験ではありません。合格率を上げるためには、いくつかのポイントがあります。

 

苦手分野をつくらない

試験範囲は非常に広い分野にわたりますが、どこかひとつでも苦手な分野があると合格は難しいでしょう。極端に苦手な分野を作らないようにすることが必要です。

暗記より理解

単に項目を丸暗記するような勉強では歯が立ちません。まんべんなく各分野にとりくみ、しっかり内容を理解しながら知識を積み上げていく必要があります。そのうえで過去問や問題集をこなして応用力を養いましょう。

リスニング・記述式で取りこぼさない

試験2の聴解試験、試験3の記述式も配点が高いためしっかり対策をとる必要があります。自宅学習ではつい後回しで直前対策だけにしがちですが、ここでの取りこぼしは全体の点数に響きます。

解らない問題は飛ばす勇気を

試験Tでは72問、試験Uでは10問程度出題されます。例えば試験Tなら試験時間は90分ですから、1問あたり1.25分(75秒)で解くことになります。問題を読む時間も含めれば考える時間は限られていますから、拾える点数を確実に取りに行く方が有効です。

 

日本語教育能力検定試験の対策をするなら

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試験内容は日本語の文法や構造・日本文化・言語学・教育制度・歴史など幅広いため難易度は高いとされています。

 

そのため、独学での勉強はかなりハードルが高いと言えます。しかし

 

  • 日本語教師養成学校の試験対策講座
  • 日本語教育能力検定の取得を目指す通信講座

 

を受講すれば効率的な学習がしやすいです。過去問の傾向や出題パターン、リスニング問題対策、記述式問題の捉え方など、各講座が独自のノウハウを持っています。独学に限界を感じる場合は、講座を上手に取り入れてみましょう。

 

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